これを読めば建設キャリアアップシステムの全体像がわかります。

これを読めば建設キャリアアップシステムの全体像がわかります。

2021/01/24

これを読めば建設キャリアアップシステムの全体像がわかります。

はじめまして。

行政書士の岩田です。


最近「建設キャリアアップシステム」という言葉を耳にしていませんか?

もしかしたら元請けさんから、

「次の現場から建設キャリアアップシステムの導入をするからカードを作っておいて欲しい。」

このような事を言われているのかもしれませんね。


他にも同業者の方が、

「建設キャリアアップシステムのカードを作ったよ」 と、言っていたのかもしれません。

でも、そもそも「建設キャリアアップシステム」ってなによ?という状態かと思います。


安心してください。

この記事を読めば、建設キャリアアップシステムというものが何なのかがわかります。


そしてその先の、建設キャリアアップシステムを導入することによるメリット・デメリットもわかります。


  1. 建設キャリアアップシステムとは?
  2. 建設キャリアアップシステムを導入するメリット
  3. 建設キャリアアップシステムを導入するデメリット
  4. まとめ


上記の順番で説明しています。



建設キャリアアップシステムとは?

建設業で優秀な人材を確保するため、正当な評価をして入職者を増やして離職者を減らすために導入されたシステムです。


2019年4月から導入が進められていて、2023年度には全ての建設業者がシステムに登録し、公共工事や民間工事などのあらゆる工事での建設キャリアアップシステムの導入を目指しているそうです。


国土交通省は開始初年度に技能者100万人の登録、2023年には全技能者(330万人)の登録を目標としていますが、

2019年12月31日時点での登録技能者数約16万7千人、

2020年12月31日時点での登録技能者数は約44万3千人と、目標には遠く及ばず、このままのペースでは全技能者が登録する勢いにはありません。

2021年4月30日時点では、登録事業者数が約10万7千社。登録技能者数が約55万人です。


建設キャリアアップシステムより



この登録ペースを変えていくために今後は何かしらの策を出してくる可能性があります。


今のところシステムへの登録は義務ではないですが、これからは「登録していないと現場に入れない」という状況を作ってくるかもしれません。


現に、外国人労働者を雇う場合は建設キャリアアップシステムへの登録が義務となっています。



建設キャリアアップシステムを導入するメリット

建設キャリアアップシステムは大きく2つに分けることができます。

  • 事業者(会社など)
  • 技能者(現場で作業する技能者)


それぞれのメリットを説明します。


事業者のメリット

自社にはこの資格を持った技能者がいる、この現場の経験のある技能者がいるなどの技能者の資格や経験をアピールできます。

システムには、建設業者が今までどんな工事をどれくらいやってきたかという経験、どんな知識や技能を持っているのかという保有資格、班長や職長としての就業日数がどれくらいあるのかというマネジメント能力、加入している社会保険などの情報が入力できます。

公開する事もできるし、公開しないことも設定で変更できます。



経営事項審査の加点対象になります。



現場管理が簡単になります。

(株)MCデータプラスの建設サイト・シリーズ(グリーンサイト)や(株)アウトソーシングテクノロジーのWIZDOMなどのシステムと連携することにより、施工体制台帳や安全衛生書類などのシステムの連携が可能です。



現場にカードリーダーを設置することにより、作業員の入退場の管理ができます。



技能者のメリット

この資格を持っている、この現場の経験があるなどの技能者の資格や経験をアピールできます。

これはシステムに蓄積されていくので、もし今の会社を辞めて、別の会社に入社したとしても、自身の経験などを客観的にアピールできます。



建設キャリアアップシステムを導入するデメリット

事業者のデメリット

費用面でのデメリットがあります。

初回登録時と5年に1度の更新時に登録料を払う必要があります。

この金額は事業の形態、会社の資本金の額などで変わります。


管理者ID利用料というものを毎年払う必要があります。(1IDあたり11,400円)


元請事業者として現場を開設する場合、現場利用料がかかります。



技能者のデメリット

費用面でのデメリットがあります。

初回登録時と10年に1度の更新時に登録料を払う必要があります。

簡略型 2,500円

詳細型 4,900円


カードが4段階のレベルで分かれているため、レベル判定を受けようとすると更に4,000円かかります。



まとめ

建設キャリアアップシステムがどういうものかわかりましたか?


このシステムは実際にやってみないとどういうものかわからないと思います。 (インターネットを知らない人にインターネットがどういうものかを説明するのが難しいのと同じで)



国土交通省が再来年には全技能者の登録を目指しているという状況なので、早いうちから登録をしておくのはアリだと思います。

上場しているような建設会社では既に現場への導入が進んでいるので、「来月の現場から建設キャリアアップシステムを導入するからカードを作っておいてください。」なんて急に言われるかもしれません。


わからないこと、システムの申請に関する事などのご相談をお待ちしています。

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